服の広告の撮影では、ポージングで体を動かせる範囲というのは、もともとの服のシルエットを崩さず、皺をなるべく出さないことを考えます。
スタジオではライティングよってポーズで動かせる角度まで決まってくることもあります。カタログやチラシの撮影では、この傾向が強く、雑誌の撮影ではシチュエーションによって状況はかわります。
いずれにしろ、自分の服ではない普段着ていないものを着るわけですから、いち早く雰囲気を掴み、着こなすことが大切です。
服のサイズは一緒でも、メーカーによって自分の体にフィットしないことはよくあります。
こういった時はスタイリストさんが写真に写らない部分をピンでつまんだりしてくれます。ジャケットなどの袖が短めの時は、自分の腕の方をあまり出さないように工夫をします。
モデルは自分のスリーサイズを正確にキープし、体型を崩さないというのが仕事の一つですが、サイズが変わっても、ついつい元のままを申告する人がいます。
しかし、もし撮影前に採寸をする時間がなく、スタイリストさんがそのサイズの服を揃えてきてくれたら、どうなるでしょう。実際よりも細いウエストで申告すれば、現場でそのサイズの服が入らないことになります。メーカーによって、もともと細身のものもあります。
ですから、ウエストなどは、実際よりも1センチくらい大きめで申告しておくのがコツです。大きな服だったらピンでつまむことはできますが、服が入らないと仕事になりません。
二人以上のモデルが一緒に写ることを、人と人が絡むので、通称「からみ」といいます。
立ち位置は相手の影にならず、また、相手の服に触れる場合も、皺を作らないように軽く触れます。(カメラマンが両方のモデルにピントをあわせているかどうかで、モデルの動きの制約はかわります)
大切なのは相手役とのアンサンブルです。多くの場合は二人の目線は互いを見るというよりは、同じ方向をなんとなく見ていたり、同じ意識をもった表情をしています。近距離で互いを見つめると、写真では不自然な雰囲気になります。
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中井信之 (なかいのぶゆき)
ポージングディレクター・
俳優・モデル・劇作家・
演出・イメージコンサルタント
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国際イメージコンサルタント協会AICI/青山オフィス/日本ポージング協会
ワタナベエンターテイメントカレッジ/大妻マネジメントアカデミー(OMA)/渋谷ファッション&アート専門学校/
BLEA 専門学部など
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