俳優・モデル兼、ポージングディレクター・イメージコンサルタントである中井信之が「ポージング」について実践的なアドバイスを行います。

ポーズの基本ライン AIS(アイス)

モデルと服の関係

服には、それをつくったデザイナーがいます。モデルはデザイナーがその時期に打ち出したデザインにイメージがあった人が使われます。

モデルは服のイメージを具体化するのが仕事です。冬はコートの見せ方、夏は肌の露出も多くなりますし、生地の材質に合わせた見せ方など、すべて服に合わせてポーズを様々に変える必要があります。

背景が何もないスタジオ撮影ではモデルのポーズだけで雰囲気をだすことになりますから、ポーズのバリエーションが必要になります。

ポーズが必要になる理由

そもそも何故、ファッション写真でモデルがポーズをすることが必要になったのでしょう。

広告主側からポーズが必要になる理由
  1. 服の形(デザイン・材質)をわかりやすく、かつ綺麗にみせたい。
  2. この服は、こういう人が、こういう時に着るのにあいます、というシチュエーションを見せている。
モデル側からポーズが必要になる理由
  1. プロポーションを綺麗に見せる
    人間の全身は7・5頭身で立体的に美しく見えるプロポーション(釣合)があります。各パーツの位置関係の角度を変えたり強調したりすることでボディーラインをより美しく見せることができます。
  2. パターン化してバリエーションを増やす
    ポージングのバリエーションを増やす意味は、服の様々な可能性、面白みを感じさせるためです。
    素材感やデザインのこだわりを見せ、しかもそれを自然に着ている様に見せます。
    得意なポーズは、やがて癖になります。しかし、それでよいのです。自分の癖を知っていることが大事にです。癖をそのまま活かして良い時と、出してはいけないかを見分けられるかが大切です。

ポーズを意識して、型にはまったモデルの動きはまるで人形のようで、リアリティがないという考えもあることを知っておきましょう。
臨機応援にポーズをするべきなのです。いずれにしろ、いかにもポーズらいしを型を崩すにも、基本の動きは知っていなければなりません。

ポージング・レッスンの進め方

  1. 1〜4秒おきくらいにポーズをかえる。(スタジオのストロボの充電時間を想定)
  2. 鏡の前で、音楽のリズムにあわせ、片足に重心をかけて右と左に交互に動かす。
    その動きに手がつられて動き、最後に顔と目線をつける。
  3. 鏡を見ないで、同じことをする。
  4. カメラを定位置にスタンバイ。カメラの位置を意識しながら顔(目線)の向きをつける。慣れたら顔に表情もつける。
  5. 実際に写真に撮ってもらう。
  6. イメージどおり写っているか出来上がりをチェック。

基本となる、全身のポージングのラインは、身体をヒネル、カサネル、カタムケルHKKメソッド』でつくります。

からだ全体でラインをつくっていると意識しましょう。
ボディがつくるラインは、それぞれ、AとIとSのアルファベット文字に見立てます。AISでアイスと覚えてください。

  • Aラインは「アルファベットのA」
  • Iラインは「アルファベットのI」
  • Sラインは「アルファベットのS」

で立つイメージです。

AISに共通していることは、ポーズを作る順番は、以下のとおりになります。慣れてくると順番はまったく意識しなくても自然にできるようになります。

  1.  脚の形と腰の向きを決める
  2. 上半身をつける・手を自由にそえたりする
  3. 顏や眼のむきで全身の表情をつくる

Aライン

232 Aライン サイズ変更

Iライン

236 Iライン サイズ変更

Sライン

242 Sライン サイズ変更

Aライン(エーライン)

立っている姿がアルファベットのAの形

★★★A 左右修正

ジャンル

ファーマルからカジュアルウエアー
年齢も若年からシニアまで幅広く使える。

イメージ
  • ナチュラル
  • エレガント
  • リラックス
作りかた
  1. 肩幅に立つ。
  2. 片脚に重心をカタムケル。
  3. 重心ののっている脚にもういっぽうの脚を軽くカタムケル。

Iライン(アイライン)

立っている姿がアルファベットのIの形

★★★I 左右修正 

ジャンル

ファーマルウエアーや、ジャケットを着たもの。
細身のスカートなど。年齢層は高め。

イメージ
  • 清楚
  • 上品で改まった感じ
作りかた
  1. 重心をかける脚を少し後ろに引く。
  2. 重心のかかっていない(前になっている)脚のかかとを、引いた脚の土踏まずにカサネテつける。
  3. 前脚のひざを少し内側に入れて、正面から見た時に両脚の隙間が見えないようカサネル。

Sライン(エスライン)

立っている姿がアルファベットのSの形

★★★S 左右修正

ジャンル

ジーンズなどカジュアルからスポーツウエアまで活動的な服。

イメージ
  • ボディーラインが強調され、格好をつけた雰囲気
  • 年齢層は低め
作りかた
  1. 片脚のかかとに重心を置く。
  2. 重心ののっている脚の反対がわの肩を上にヒネルって引き上げる。
  3. もう片方の脚は、ひざを外側に開く。

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代表者プロフィール

中井信之 (なかいのぶゆき)

ポージングディレクター・
俳優・モデル・劇作家・
演出・イメージコンサルタント

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所属

国際イメージコンサルタント協会AICI/青山オフィス/日本ポージング協会

講師

ワタナベエンターテイメントカレッジ/大妻マネジメントアカデミー(OMA)/渋谷ファッション&アート専門学校/
BLEA 専門学部など

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