★おしゃれの社会史 / 北山晴一 お勧め度●●●(5つが最高)
服とは仕立て屋が貴族階級のために作ったものだったことがわかる。「19世紀パリでは、ブルジョアはシーズンごとに衣服をしつらえたが、民衆層の大半は同じ服を10年も着続けた」。この都市が、いかにモードの都に変わっていったか。これを、解き明かすのが本書の本懐である。
政治への言及にとどまらず、視点は「衣服を作る人・売る人・着る人」からの見解になっているのが読みやすい。キーワードは、都市の発達・デパートの発祥・アーケード街の出現・既成服の発達・女性向けモード誌の刊行などで、現在のファッションビジネス成立の歴史が広範囲にわたって把握できる。

